沿革
2000年3月に筑波大学の研究者、学生、県内のST(言語聴覚士)および吃音当事者が東京言友会、千葉言友会有志の応援の元に、水戸市市民会館で茨城言友会設立の先駆けになる吃音者の集いを開催し、翌月に茨城言友会が発足しました。例会活動はつくば市や、水戸市内、日立市内の公共施設で、月一回実施し、その後、参加人数面では低迷期を経験しながらも今日まで継続しています。
会の基本的な考え方
特定の宗教・学説・イデオロギーのような固定している理念はありませんが、人としての最低限の基本権利や参加者の個人的な心情に寄り添い、それぞれの困難を互いに看る、共感する無償の活動形態・姿勢で運営されています。
具体的な運営方針(北海道言友会 南氏公開資料から抜粋引用)を以下にまとめました。
信頼関係、守秘義務(本音を話しても大丈夫な会)
応答性(質問に答えてくれる)
自己実現(自分も参加できる活動がある)
民主的な運営(組織として自立性がある)
社会的役割(社会と連携が取れる)
ダイバーシティ志向(多様性を受け入れる)
最近の参加者
当然のことながら吃音当事者および当事者のご家族の方の場合が多いです。その他に関係者として、医療関係者や行政関係者そして研究者の人々も少なからずの割合で参加されています。
本会で大事にしているのは、吃音に関する間接的な諸問題を多様な立場の人が一緒に考えていくことです。
例えば、
症状は顕在化していないが個人の中での心情的な囚われ
家庭/就職/職場での「吃音症状から派生したしこり(二次症状)」から解放されること
などです。
最近の活動方針と内容
会の発足以来、地域の吃音者への情報提供と懇親を併せて、会員間の月例会を開催し、1年ないし2年に一度の頻度で県内の吃音当事者に向けて公開講座として「吃音者の集い」を開催しています。成人吃音者を中心とした集まりが「茨城言友会」ですが、近年では協賛する姉妹会として「中高生、就学未満のお子さん」を対象にした会(ゆうゆうゆう会)もあり、別会場で開催しています。「茨城言友会」の内容は、吃音情報の交換や広報に集中していますが、吃音を取り巻く諸問題に関する勉強会もあります。全ての活動内容は、上述の基本的な考え方および公序良俗の則内で、何をやっても良いと考えられています。吃音問題の囚われからの解決・解放を志す人々にとって、積極的に会の運営に参加することが一番重要で効果的な活動内容であることが、50余年の言友会活動の成果として証明されています。
会参加への呼びかけ
茨城言友会は、年齢を問わず「吃音での困りごと・不安」について、みなさんと相互に相談し、時に専門家から学び、そして皆さんに活躍の場を提供します。今までの自分の困った経験を活かして、困っている方への応援に役立ちたいと思われているみなさんの参加を待ち続けている会です。
「思い切って、楽な気持ちで例会に参加してみませんか」